犬の殺処分について考えてみようと思う|なぜ捨てられるのか? 飼い主の責任とは?

犬の殺処分 犬と暮らしてわかったこと




「保護犬を引き取って飼う」
「放っておけば明日にでも殺処分になっていた」

こんな企画が度々テレビ番組で放映されます。

実際に映像を見ると辛く悲しい現実があって涙無しには語れません。
犬を守り、関わった方々には本当に頭の下がる思いです。

それなのに、なぜか?
心の中にモヤモヤが残るのです。

この感じはいったい何なのでしょう?

殺処分とは

殺処分とは、不要な動物もしくは人間に危害を及ぼす動物を殺すこと。

保健所に持ち込まれた犬や猫の殺処分方法は、炭酸ガスによる窒息死がほとんど。
かつては撲殺や毒殺が主流だったとか。
バットで殴り殺すなんてこと、本当にあったのでしょうか?

今はできる限り苦痛を与えないよう指導されていますが、ガス室に押し込まれる際には強い恐怖や不安を感じることでしょう。

具体的な殺処分数

平成29年度
犬:      8,362匹
猫:    34,854匹
合計: 43,216匹

犬だけでも一日に23匹、猫をあわせると一日に118匹が殺処分された計算になります。

参照資料:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」

それでも年々、減少傾向にはあるようです。

犬 殺処分

保護犬(捨て犬)が誕生する理由

まだ同情の余地があるもの

・飼い主が亡くなった
・飼い主が高齢で施設に入った
・被災した
・破産した
・負傷した(交通事故等)
・迷子になった

到底許すことのできない理由

・想像していたより大きくなった
・思っていた容姿と違う
・臭い
・飽きた
・手間がかかる
・お金がかかる
・病気になった(犬が)
・言うことを聞かない
・勝手に子犬が生まれた
・引っ越すから

その他

・多頭飼育の崩壊
一般的な家庭で数十匹の犬の面倒なんて普通みられませんよね。
不妊・去勢手術をせず犬が増え続けたとか、アホですか。
不衛生な環境で病気になる子も多いようです。

・ペットショップやブリーダーで売れ残った子犬
お金儲けは大切ですが倫理観は持つべきです。

犬の殺処分

ペットのテレビ番組がモヤモヤする理由

結局、冒頭で書いたモヤモヤのわけは何なのでしょうか?

捨てられ子犬。
明日にも殺処分されるかもしれません。
怯えた目。
テレビ企画「引き取って育てよう」
やがて心を開きはじめる子犬。
安堵する出演者。
それを見てもらい泣きする視聴者。

番組の企画としてはケチをつけるところなんてないですよね。
それならどうしてモヤモヤするのでしょう?

批判覚悟で言ってしまえば理由はふたつ。

ひとつはダブルスタンダード的なこと。
血統書付きの赤ちゃん犬で購買意欲を煽っておきながら一方で保護犬紹介。
ちょっと無責任だと思いませんか?
詰まるところ、飼い主次第なのはわかっていますが、マッチポンプみたいに映るのです。

もうひとつは偽善っぽいこと。
保護犬1万匹のうち1匹を助けました。
立派なことですが、残った9,999匹はどうなるのでしょう?

結局、根本的な解決にはなってないのです。
それなのに1匹保護したことで納得してる私自身がいる。
見事にガス抜きされちゃってますね。

これらがモヤモヤの理由でしょう、たぶん。

殺処分を減らすためには、まずは私たちの意識改革が重要です。
日本におけるペットの販売方法や環境整備はもうちょっと先。
テレビの役割はこういった番組を通して必要な情報とモラルを発信すること。
そして殺処分の在り方について考えるきっかけを作ることでしょう。

殺処分

この世界には仕方のないことがいっぱいあります。
理想や正論ばかり語っていると、スウェーデンの環境活動家少女のように視野が狭くなり、逆に自分自身を追い込むことにもなりかねません。

「やらない善よりやる偽善」

こんな言葉がありますが、実際その通りなのかもしれませんね。

おわりに

捨てられた老犬。
死を悟った犬。
最後まで抵抗をやめない犬。
自分が置かれた境遇を理解せず愛らしく近寄ってくる子犬。

この記事を書くにあたりいろいろ調べていると、涙で視界が霞むことが多々ありました。

どこぞの知事さんは選挙公約に「ペット殺処分ゼロ」を掲げていました。
そして2019年の定例会見で達成できたこと(2018年度に)を明らかにしました。

素晴らしいことです。
まさかズルなんかしてませんよね。
すべての自治体はこの知事さんの取り組みを直ちに見習いましょう。
そうすれば日本全国がペット殺処分ゼロになるはずです。

なのに、どうして私はモヤモヤしているのでしょうか?